地区代表質問
―歯科医師による医科麻酔についてー
信越地区・長野県歯・春日代議員が「歯科医師による医科麻酔について」と題して、経済財政諮問会議民間議員の「歯科麻酔医の医科麻酔への活用」に対する日医常任理事のコメント、札幌市立病院訴訟控訴審における検察側の主張等の「歯科医師蔑視と思わざるを得ない論理展開」に対しての日歯見解とその対応、とくに新聞報道で厚労省が2009年度から「今後の歯科保健医療のあり方を考える懇談会」で歯科麻酔医の検討をという方針を打ち出していることへの対応を求めた。
大久保会長は用意した「第161回代議員会答弁用資料編」をもとに答弁し、歯科医師は歯科医業の中で全身麻酔は法的にも可能なことを示した。その上で大久保氏は、口腔外科における全身麻酔の件数だけでも2万件を超し、歯科医業の中でも歯科麻酔医は手一杯の状況にあることを紹介し、歯科麻酔学会と連携して対応したいとした。
―公益法人制度改革への対応ー
公益法人制度改革への対応については、東京地区・東京都歯・西川代議員が「日本歯科医師会のめざす公益社団の姿とは」と題して、東北地区・宮城県歯・細谷代議員が「公益法人制度改革への対応について」と題して質問した。
大久保会長は、「答弁用資料」を用いて西川代議員の質問に次のように答弁した。
@ハードルが高くても「公益社団」をとるべき。日歯がその先鞭をつける。A会員の会費によって支えられている歯科医師会の福祉制度の共益事業が保険業法「改正」によって行えなくなったが、日歯連盟とも協力して「適用除外」を求め、歯科医師会の事業として行えるようにしていく。B三層構造に対する国からの回答が未だにされていない。国に対して三層構造の理解を求める説明をしていく。
細谷代議員の質問が12分以上(通常は3分以内)かかり、時間の関係上、議長采配で答弁は執行部より後日文書で行うこととなった。前代未聞である。
ー歯科技工士関連ー
歯科技工士問題について、東海地区・愛知県歯・須賀代議員が「歯科技工士問題について」、中国地区・島根県歯・仲左代議員が「歯科技工士にかかわる諸問題について」と題して、歯科技工士の需給認識、修業年限の延長、歯科技工士の身分、7:3問題、歯科医師と技工士の設計・管理、製作料の分離評価、技工士の技工製作料の直接請求、海外技工、技工士の将来展望等について問いただした。
これに対して高木常務理事は次のように答弁した。
@ コ・デンタルスタッフは厳しい状況にあるとした上で、歯科技工士学校の入学者減少の原因は、18歳人口の減少と大学志願者の増加。若者のものづくりに対する関心の低下、さらに歯科のイメージが従来の「つめる」から「予防」へと変化していること、さらに過重労働の割に報酬等対価が低いことにあるとした。
A 歯科技工士の有資格者は微増であるが、就業者は微減とし、歯科技工士の高齢化ともあいまって激減するとの見通しを示した。
B 技工士の修業年限の延長を厚労省は検討中であり、関係団体と協議して対応していくとした。
C その上で対策としては、補綴物の点数UPと歯科需要の拡大で歯科医療機関の経営が安定することが、歯科技工士の待遇改善に必要とした。
D 歯科技工士だけでなく、医師でも歯科医師でも国家資格であるが、それがそのまま身分や地位を保証するものではないとした。
E 歯科医師の設計・管理料と技工士の製作技術料の分離評価については、「一連の行為であり、分けて考えるのは難しい」とした。
F 7:3問題についての大臣告示は、目安であり、法律ではない。委託技工は自由契約である。財政上余裕があれば点数をつけていくことを厚労省は考えているとした。
G 技工士の技工製作料の直接請求については、技工法や技工士法が対面行為をしないという前提で制定され、技工士は患者を直接診ていない。技工所は医療機関でないからできないという厚労省の見解を紹介し難しいとした。
H 海外技工が「雑貨扱い」とされていることについて、税関の輸入統計上の扱いであり、厚労省は「雑貨扱い」とは言っていないと紹介。また「義歯は医療機器ではない。治療技術の一環としての治療用補綴物でレベルの高いものと捉えている」と述べた。
I 歯科技工士が将来に希望を持てる環境づくりについては、歯科医療が歯科医師だけでなく、歯科技工士、歯科衛生士によって成り立っていることを強く国民にアピールしていく必要があると答えた。
J 全国の歯科医師会が設立している歯科技工士専門学校が要望している日技、全技協三者の定期的な協議については、三者の代表で9/24に非公式打ち合わせを行う予定とした。
―唾液検査の保険導入、新しい金属材料の開発、金銀パラジウム価格逆ザヤ解消についてー
北海道地区・北海道歯・西代議員が「唾液検査の保険導入について」、関東地区・群馬県歯・矢島代議員が「新しい金属材料の開発について」、また四国地区・得意島県歯・和田代議員が「金銀パラジウム合金価格の逆ザヤ解消について」質問した。
箱崎副会長は、西代議員の質問に答えて、唾液検査の公衆衛生面、保険導入について、歯周病学会や医科の臨床検査学会の協力も得ながら日歯として積極的に検討していくと答えた。
また稲垣常務理事が矢島代議員の質問に次のように答えた。日歯として現段階で何も手を打っていないが、「新医療機器・医療技術産業ビジョン」の中に初めて歯科項目が設けられた。そこでは、「投機市場の影響をうけにくく…革新的な歯科医療機器・材料の開発・研究」が明記されている。こうした国からの研究支援をバックボーンにして新規の歯科材料の開発をすすめていく。また短期的にはそれまでの間、随時改定のありかたの見直しが中医協で確認されたので対応していくとした。
渡辺常務理事は、和田代議員の質問に次のように答えた。日歯調査課で毎日金パラ価格を調査している。金パラの材料価格改定は、素材の市場価格変動の追随であるとした上で、随時改定は半年ごとに行われる必要がある。変動率は検討の必要があるとした。
―混合診療についてー
近畿北陸地区・京都府歯。溝渕代議員は「規制改革会議そして混合診療について」と題して質問した。この中で溝渕代議員は「特に6月に日歯役員が日本歯科医学会の幹部とともに勉強された、あるべき歯科医療(いわゆる混合診療と保険外併用療養費制度)については、歯科界の将来を左右する問題でもあり、どのような内容で方向付けられたのかお聞かせいただきたい」と質問した。
大久保会長が次のように答えた。6/4、5日の合宿の方向付けについては、学会によるエビデンスで評価療養を拡大していく。また新技術の開発等で、医科医療費のように当然増を増やしていく。選定療養は「混合診療とも背中合わせなので、慎重に対処していく」と述べるにとどまった。
―歯周病健診、地域連携強化と保険への反映、介護保険における歯科領域の拡大ー
九州地区・長崎県歯・角町代議員は「社会保障費2200億円削減という医療費抑制策の中での歯科界の新たな選択肢を問う」と題して、メタボリックシンドローム対策への歯周病健診の位置づけの明確化、医療計画に関連して地域連携促進に向けての取組み強化を保険に反映を、介護保険における歯科関連領域の充実強化を求めて質問・要望した。
池主地域医療保健担当常務理事が答弁を行い、メタボ対策として歯周病健診は盛り込めていないが、特定保健指導の教材に糖尿病と歯周病を盛り込むなど、今後の橋頭堡づくりができ、5年後の見直しに向けて準備していると述べた。
ー歯科衛生士問題―
進行が1時間弱遅れていることもあり、休憩時間もとらずに個人質問が行われた。個人質問の最初は、「医療管理・税務関係」ジャンルとして、3人の代議員が歯科衛生士問題を取り上げた。東京都歯・桜井代議員は「歯科衛生士不足への対応について」、埼玉県歯・谷野代議員は「歯科衛生士の業務拡大について」、神奈川県歯・杉山代議員は「歯科衛生士需給問題について」として夫々質問した。
高木常務が次のような答弁を行った。
歯科衛生士の業務については、歯科医学会より「歯科衛生士の診療の補助業務についての考え方」という見解を出していただいた。この見解について関係学会・団体が異見であるが、厚労省に報告した。今後この見解をもとにしながら、日歯、学会、日衛、厚労省で検討し、一致した見解を出していくとした。また兵庫県歯の歯科衛生士学校への国の補助金要望については、関係省庁や与党へ要請していくとした。未就業歯科衛生士対策については、日衛と協力して研修テキストを作成するなど対応しているとした。
答弁後の再質問で桜井代議員は、看護師、介護士の東南アジア等諸外国からの受け入れ同様、歯科衛生士の諸外国からの受け入れ検討を要望した。
―歯科医の救命救急のかかわりについてー
愛知県歯・石原代議員は「医療安全について」と題して、「外来環」の導入を評価するとともに、待合室等での歯科医師の救命救急のかかわりについて質問した。
高木常務理事が2002年に厚労省が示した「歯科医師の救命救急処置と研修」通知にそって答弁した。
―糖尿病協会歯科医師登録医制度についてー
埼玉県歯・島田代議員は「日本糖尿病協会歯科医師登録医制度について」と題して、日歯の対応を問いただした。
高木常務理事は、糖尿病協会歯科医登録制度の更新時期とも重なって、同件の問い合わせが日歯に多く寄せられていると紹介した。今後の対応については「診療所完結の治療ではなく、連携え外に出て行く、そのための切り口として(糖尿病協会歯科医登録医制度を)考えていくべき」、「申請すれば(登録医制度を)受けられる」、「日歯の生涯研修との結びつきを検討していく」と答えた。
―新型インフルエンザの対応についてー
愛媛県歯・須之内代議員は「新型インフルエンザに備える日歯の対応策について」と題して、また千葉県歯・中村代議員は「新型インフルエンザのパンでミックへの対応について」と題して質問した。
浅野常務は、厚労省に対して迅速かつ的確な情報入手を要望しているとしたが、マニュアル等の作成については、厚労省のホームページを参考にして、各県保健所とも連携して都道府県歯で作成されたいとした。日歯としてのゴーグルやワクチン備蓄、大規模災害等のマニュアルに準じてのマニュアル作成についてのプロジェクトチームの創設の検討も含めて次期執行部への引継ぎ課題とした。
―日歯福祉制度、日歯年金、日歯会費値下げについてー
山梨県歯・三塚代議員は「日歯福祉共済制度の今後の方向性について」、また埼玉県歯・島田代議員は中途脱退者が目立っているとして「日歯年金の今後の取扱いについて」質問した。
右田常務理事は、三塚代議員の質問に対して答弁を行い、保険業法「改正」が2006年4月に行われており、新たに「適用除外」に追加させることは困難であるが、石井参議院議員や「日歯連盟」にも協力を頂いて実現していきたい。また保険会社への委託、協同組合への移行にしぼって検討しているとし、現執行部で実現したいとした。
また右田常務理事は島田代議員の質問に答えて、年金は順調に運用されている。長期的スパンで運用実績をみる必要があるとした上で、日歯年金は信託銀行で運営しているが、保険業法の網に引っかかる可能性もある。日医も危機感を持っており、日薬を含めた三師会で協力して対応していくと述べた。
また埼玉県歯飼馬代議員は会員の経営は厳しいとして、現行38,000円(日歯会費33,000+歯科医学会費5,000円)の日歯年会費を30,000円(28,000+2,000円)に値下げするよう求めた。
高木会計担当常務理事は、2008年度予算でも収支のプライマリ・バランスはゼロ。こうした中で09年度予算案編成に向けては現状でいくと答えた。
―歯科医療の国民への広報についてー
新潟県歯・五十嵐代議員が「歯科治療に対するイメージの払拭について」、神奈川県歯・高橋代議員が「国民の理解と協力を求め質の高い歯科医療を」、北海道歯・富野代議員は「日歯の広報戦略として、たとえば『歯と口の健康を考える100人委員会』の創設は考えられないか」、北海道歯・金井代議員は「日本歯科医師会の今後の方向性を問う」として質問した。
稲垣常務理事が五十嵐代議員の質問に答え、従来歯科医学の発展研究は供給サイドの視点で行われてきたが、これからは受療側のニーズに基づいてすすめていく必要がある。「歯科医学と国民の間におかれている」歯科医として、学会、業界に働きかけるとともに、歯科医療・医学を患者・国民へアピールしていく必要があるとした。
小谷田広報担当常務理事は高橋代議員の質問に答えて、日歯「国民へのアピール推進チーム最終答申書」でも指摘されているが、一般新聞への意見広告は国民へのアピール度の第一位に上げられている。多少値がはっても対費用効果を考えて対処する。また論説・解説委員を対象に行ったマスメデイアに対するセミナーも質問で時間が足りなくなるほど盛況であり9月末にも行うとした。
さらに小谷田常務理事は富野代議員の質問に、外部のオピニオンを組織することは重要。また8020運動20周年を兼ねて財団とも連携して国民へアピールしてくと答えた。
金井代議員の前段での歯科医師需給問題の質問に箱崎副会長は、医師増対策の一環としての「歯学部入学定員を減らしてその分医学部入学定員を増やすという」文科省の施策について異を唱えながら、日歯として歯科医師養成10%削減要望を今後とも関係省庁、団体と協力してすすめていく考えを示した。次いで小谷田常務理事は金井代議員の後段の質問に答えて、マスメデイアへの働きかけとともに、歯科医院を通じての情報発信の重要性が先述の「国民へのアピール推進チーム」報告で指摘されているとして、院内における患者への情報伝達活動の強化を強調した。
―保存・補綴認定医、歯周病専門医という二階建て専門医制についてー
千葉県歯・伊藤代議員は「専門医制について」として、医科の循環器専門医が内科認定医を取得してから循環器専門医資格を取得する「二階建方式」を歯科にも導入して、例えば歯周病専門医資格は保存・補綴の認定医を取得してからとする専門医制を設けてはと質問した。
江里口常務理事は、耳鼻科、眼科は二階建てとなっていない、技術評価ができていない中で、導入すれば「資格マニア」を増やすだけと否定的考えを示し、学会とも相談し検討していくとした。
―日本歯科医学会会長発言、補綴関してー
大阪府歯・川野代議員は「日本歯科医学会会長の発言について」として、江藤学会長の7/12の歯科医療管理学会における「補綴外し」発言について大久保会長に見解を問うた。川野氏は江藤発言を吉村保険局長(当時)の「医療費亡国論」以来の「無茶苦茶」発言と批判した。
大久保会長はこれに次のように答えた。前日は同じ場所で講演していたが、講演翌日は別の場所にいた。後で講演録を取り寄せ驚愕した。江藤学会長に電話したが、学会で外国出張ということなので、成田に着いたら日本歯科医師会に出向くようにと伝言した。後日江藤学会長が日歯に来たときに、江藤発言は、国民医療費を抑制する規制改革会議等の路線に乗る、日歯は皆保険制度を守り、そのための歯科医療費増大に向けて運動している、そうした時に(江藤発言)は障害となるとして厳しく指摘し、歯科医学会の役割は日歯の政策を理論的に支えていくことと注意し、今後も歯科医学会の態度を注視していくと伝えたとした。江藤氏も注意されたことを理解し、厳しく受け止め、今後注意すると答えたとした。
また大久保会長は、韓国歯科医師会長が日歯を表敬訪問し、韓国でも補綴の保険外に対する国民不満が高まり、そのため韓国政府が補綴の保険給付の検討に乗り出している。補綴保険給付の先進国である日本の実情を調査しにきたことを紹介するともに、その際保険導入されれば点数は下がるが国民の要望に応えるようにとアドバイスしたと述べた。
川野氏は再質問の中で、岡氏が7月30日に江藤学会長の講演録を大久保会長に送ったことを明らかにし、学会として「補綴外し」のような発言をするべきでないとした。関連で愛知県歯・宮村代議員は江藤学会長が講演の中で歯科医師会の活動理念を軽視する発言についても重視すべきとした。また兵庫県歯・村上代議員は、斉藤中医協委員は以前、「補綴を外してその分他の点数につけてほしい」と主張、削った分は他に回せないということであったので断念した経緯がある、また誉田中医協委員は個人的と断りながら「歯科が生きていくためにはレセの上段部分を大事にしろ」と言われていたという逸話を紹介して、補綴についての日歯の考え方を追及した。
渡辺常務理事は、診療行為の適正な技術評価を追求していくと答え、大久保会長は誉田氏の主張は補綴外しではなく、歯科医療費に占める歯冠修復・欠損補綴の割合が高く、容易に点数UPが図れないから、医科同様にレセの上段部分の初・再診料等に着目したほうが通りやすいことを強調したと答えた。
―08年度改定等診療報酬に関して―
岩手県歯・岩淵代議員は「平成20年度診療報酬改定の検証について」と題して、今後に残した問題点や次期執行部への申し送りなどについて問いただした。また宮崎県歯・田島代議員は「医療制度改革・平成20年度診療報酬改定について」として、沖縄・鹿児島・宮崎県歯と日本臨床歯周病学会会員対象のアンケート調査結果を紹介して08年度改定について質問した。さらに兵庫県歯・澤田代議員は「診療報酬改定への日歯の具体策について」質問し、岐阜県歯・阿部代議員は「歯科医療崩壊阻止の対策は」と題して質問、大阪府歯・加藤代議員は「医療経済実態調査結果に見る収支差額の減少について」質問した。
渡辺常務理事は岩淵、田島、澤田各代議員の質問に一括して次のように答えた。
2006年4月以降、中医協等あらゆる場で診療報酬問題や歯科医療の置かれた実態等について発言してきたとし、08年度改定では1回数時間に及ぶ厚労省担当者との折衝を数十回行ってきた。改定率が決まってからは、全国目について影響率を示して、+0.42%の枠組みの最大限の利用に努めてきたとし、それを通じて厚労省に匹敵する改定作業にかかわる体制強化が必要とした。
また08年度改定積み残し課題として、歯管算定要件の見直し、歯周疾患処置算定要件緩和、義管算定回数の再検討等を挙げ、10年度改定への基盤整備として、金パラ随時改定方式の再検討、新しいタイムスタデイ調査の検討、保険外併用療養費制度の活用検討等を指摘した。そして次期執行部への申し送りも「社会保険関係報告」等に示しているとおりとした。
また渡辺常務理事は阿部代議員の08年度改定だけでなく、02年改定等過去の分析が必要との質問に、08年度改定を歯科医療改善元年にしていくと強調した。
加藤代議員の質問に対して渡辺常務理事は、歯科医療費の当然増を拡大していくために新規項目の保険導入を拡大していく必要性を指摘、08年度のテック、印象に続いて10年度では歯台形成に手をつけていくとした。
第161回代議員会2日目
9月12日、午前9時より前日に続いて残りの個人質問と執行部答弁が行われた。
医療保険・制度関係関連では、指導大綱の見直しやレセプトオンラインなどについて要望が出された。地域保健医療関連では、健保組合の解散について、産業歯科保健の環境作り、フッ化物集団応用に対する具現化について意見・要望が出された。歯科医師需給関係では、検証や歯学部入学定員を削減し積極的な歯科医師養成、私立の歯科大学の受験志願者の減少、志願倍率の低下などの問題に対して要望が出された。
―医療保険・制度関係関連質問―
神奈川・加藤木代議員からは、指導大綱の高点数個別指導は萎縮診療を促すもので医業経営を圧迫していることや地域間で取り扱いが異なるため、審査基準の要望化の要求が出された。
渡辺常務理事は、指導大綱がいつ見直しされるかは分からない。10月から地方厚生局に移管されるが、審査の地域間差異があれば厚労省との話し合いの中で進めると答弁した。
―電子レセプト関連―
佐賀・寺尾代議員は、電子レセプト導入で医療費削減を目指すことは更なる医療崩壊を生むとして対応を要望した。また千葉・杉山代議員は、日歯レセコンソフト開発の経過について、オンライン化により国や保険者に患者データが集積され、国家管理されるのではとして対応策を求めた。
渡辺常務理事は、電子レセプト導入は医療情報IT化のマイルストーンとして将来的な民間活用が危惧されるが、検討については医療者を入れての基盤整備が必要とし、オンライン化には手挙げ方式を求めていると答弁した。
また、日歯レセコンソフト開発については、現在調整しており現在2社まで絞り込んでいる。費用対効果としては、@レセコン不所持の会員は低価格で購入が可能、A現在使用中のレセコンが使用できない場合の対応が考えられるが慎重に対応したい。医療情報の国家管理については、日歯レセコンソフトでもデータの集約が可能と考えている。代行業務については、政省令で医療関係団体は行うことが可能としている。しかし、郡市区歯で実際に活用できるかどうかは検討が必要などハードルは高く、「費用をもつ」としているが、初期費用や代行業務の手数料がかかる問題などについて対応したいと述べた。
―歯科医師需給問題―
大阪・玉利代議員、三谷代議員、沖縄・高嶺代議員から発言があり、需給問題については入学定員の更なる削減や計画的な歯科医師養成と共に、私立歯科大学の充足率低下の問題、希望ある歯科界への取り組みについて要望が出された。
執行部は、需給問題については同様の危機意識をもっている。また、歯科大学の受験生の減少は著しく、競争率の低下は歯科医療界のレベル低下につながる。開業医の地域参入の抑制が求められている。卒後臨床研究では、患者が少ない中で研究になっているのか等、対応すべき課題があると述べた。また大久保会長は、歯科の需給問題について歯科医師数を抑制しつつ、歯科医師の質の向上という新たな次元に入りつつあると述べた。全国で講演等をする中で「歯科医療の窮状を国民に訴えてほしい」という要望を会員(3年目等)から聞くが、それは国がすべきことであり、我々は国に訴えることが必要と述べ、国民には歯科をプラスイメージで訴えて、質の高い学生を集めることが重要。また、大学内では歯科を総合的に考える講義等を実施し、明日の歯科界を切り開くべきだと述べた。
―妊産婦検診についてー
鹿児島・四元代議員から、歯科の妊産婦検診は中止されて久しいが、歯周病と低体重出産や早産は関係性が明らかになっているため厚労省への要望の発言があった。
池主常務理事は、少子化の流れの中で明らかになりつつあるとして、食育担当部門の中で対応したいと答弁した。
その他、保健・医療政策ビジョンの具現化について静岡・飯島代議員から発言に対し、大久保会長は現在ビジョンの作業を進めていると述べた。また、公益法人制度改革の対応について、日歯と政令指定都市歯科医師会での「権利の平等性」の要望について意見に対し、大久保会長は助力したいと考えていると述べた。最後に長野・飯田代議員からは、オープン形式で歯科界が同じテーブルに着く国民歯科医療会議(仮)の提案がなされた。 (以上文責、保団連事務局 森・鈴木)

