2009年03月13日

第162回日歯代議員会・第1日目午後概要報告

【続報】
           第162回日歯代議員会・第1日目午後概要報告


 「朝日」1/27記事への日歯代議員会抗議を確認

○ 第162回日歯代議員会1日目午後は、午後1時半から再開され、午前中  に引き続いて、議事の第7号議案(平成21年度特別会計収支予算)、第  8号議案(平成21年度別途会計収支予算)、第9号議案(平成21年度積  立金会計収支予算)、第10号議案(平成21年度収益事業会計収支予算)、  第11号議案(役員選挙、1/30日に行われた会長選挙結果報告、並びに監事選出結果報告、副会長、理事24人の選出の新会長指名)についての執行部  提案が行われ、それぞれ賛成多数で承認された。

   次いで、高峰代議員(沖縄県歯)他10人の賛同者から、「朝日新聞」 2/27付記事についての日歯代議員会としての抗議提出動議が出され、賛成多数で出すことを確認した(文案は、議長一任)。

   尚保団連は、「朝日新聞」の当該記事を執筆、編集した西井編集委員他と3月26日の午後に宇佐美歯科代表、田辺社保・審査対策部歯科部長、  杉山新聞部長が懇談要請することにし、その旨日歯代議員に送付した  「全国保険医新聞 歯科特集号臨時増刊号」でも紹介した。



 「全国保険医新聞歯科特集臨時号」を使用して個人質問
                     
○ 全10地区代表、31人の代議員個人から、会務に対する質疑応答(地区  代表事前質問・個人事前質問題目一覧表 3/12速報に別添)が行われ、  個人質問の「3.地域保健・産業保健関係」の質疑が終了した午後5時40分過ぎに1日目の代議員会を散会した。

   第162回代議員会の地区代表、個人の会務対する質疑の特徴は、
  @ 全地区代表から質問が行われた。
  A その一方で、従来は様々なジャンルで取り上げられる関連質問は、今回は「地域保健・産業保健関連」部門以外ではほとんど取り上げられなかった。

  B 内容では、
  1)全10地区代表のうち3地区代表から「レセプトオンライン義務化について」の日歯の対応が問われた。執行部は「完全義務化撤廃」が現時点の運動課題との態度を示した。
  2)個人質問では、保険外併用療養費制度などの医療保険制度、「疑義解釈その7」の対応も含めて診療報酬関連問題が多くとりあげられた
 
   「疑義解釈」への日歯の対応質問に対する会長答弁の中で、大久保日歯会長は「私が局面、タイミングを誤った」と述べた。また「歯科保険診療の矛盾について」と題しての質問(山脇代議員・愛知県歯)では、 前述の「全国保険医新聞 歯科特集臨時号」に掲載した、2010年度歯科診療改定要求(案)の「歯科治療に関する指針」や小臼歯に対する要求内容を読み上げて紹介し、診療の実態を反映し整合性のとれた診療報酬改善の対応を執行部に質問した。


保険外併用療養費制度推進が日歯方針 51年通知を制度に組み込む必要
                                                      渡辺常務理事

   また保険外併用療養費制度に関する質問で、渡辺常務理事は、日歯の方針は保険外併用療養費制度推進、保険外併用療養費制度に対する混乱や混合診療批判をかわすためにも、51年通知を同制度に組み込む必要があると認識していると答弁した。

  3)従来取り上げられていた個別指導関連の質問は行われなかった。

  4)歯科医療従事者に関しては、地区代表質問で「歯科衛生士の確保について」(矢嶋代議員・群馬県歯)、個人質問で、2日目の3/13日に「歯科衛生士問題について」(杉山代議員・神奈川県歯)、「歯科衛生士の業務拡大について」(谷野代議員・埼玉県歯)、「歯科保健医療政策における歯科技工士の位置づけについて」(飯島代議員・静岡県歯)、  「国外で作成された歯科医療用補綴物の取り扱いについて」(細谷代議員・宮城県歯)が取り上げられた。歯科医療従事者に関する質問は前回 以降増えてきており、歯科従事者をめぐる環境が一段と悪化した反映ともいえる。


 以下、地区代表質問、個人質問別に第1日の会務執行に対する質疑応答
(概要)を紹介する。


 地区代表質問

○林代議員(中国地区・鳥取県歯)
 ―レセプトのオンライン義務化について―とくに対応出来ない会員への対策について

 以下の4点について1問1答形式で。近藤副会長が答弁。

 @レセ・オンライン義務化実施によって、「保険医療機関」の指定は無意味になるが、日歯の見解は。
(近藤副会長)レセ・オンライン義務化は「請求に関する省令」によるものであり、「保険医療機関」取り消しとはならない。

 A「保険医療機関」の指定が有効であれば、「療養費払い制度」の適応が可能であると思われるが、日歯の見解は。
(近藤)療養費払いは、保険者の理解が得られないと実施は難しい。

 B柔道整復師などの請求は、「第三者受領委任払い」方式により、現物給付と同じく「施術療養費支給申請書」を国保連合会等に提出し、審査の後支払いを受けている。柔道整復師の請求もレセ・オンライン方式となる
のか。
(近藤)柔道整復師等の請求はレセ・オンライン義務化の対象外である。

C歯科医師会における代行業務は事実上不可能と思われるので、レセ・オンライン義務化に対応できない歯科医師の請求も柔道整復師等のような第三者受領委任方式で行う方法が対応しやすいのではないかと思うが。
(近藤)A同様、保険者の理解を得ることが困難である。現時点の日歯の対応は、昨年10月に三師会共同声明で打ち出した「完全義務化撤回」、手上げ方式を追求していくことである。


○金子代議員(東北地区・福島県歯)
 ―レセプトオンライン化時における代行請求について―

 歯科医師会等の代行請求について基金、連合会等との話し合いの追求を執行部に質問。稲垣常務理事が答弁。

(稲垣常務理事)日歯は、「完全義務化撤廃」で運動している。従ってそれに反する代行業務について関係者の話し合いはできない。一定時期がきたら代行請求の仕方の検討を行う。


○森本代議員(近畿北陸地区・奈良県歯)
 ―レセプトオンライン請求について―

 近畿北陸地区医師会では、「歯科医療の標準化」、「保険者機能の強化」、「医療費の抑制」を目的とするレセ・オンライン請求には当初より反対してきた、とした上で、@三師会共同声明をどのように推進してきたか、A義務化に伴う初期費用の政府への財政的支援、B日歯レセコン使用の費用試算1万9,200円等は適正化か、C電子化加算3点について、D地区歯科医師会の代行請求について質問。近藤副会長が答弁。

(近藤)@の質問について、完全義務化撤回に向けて「歯科医師連盟」等と自民党国会議員へ要請している。2月27の自民党医療委員会に三師会は呼ばれていないので、報道されている実施時期の5年延長は正式には聞いていない。
 Aについては、自民党宛要望書には初期化費用の財政支援を明記しているが、現時点の運動は「完全義務化撤廃」である。具体的支援はその後でも十分間に合うと考えている。
 Bについては、昨年10月にレセコン未導入医療機関にアンケートをとった結果、2万〜3万、3万〜4万円なら対応可という回答が多数を占めたため、業者と折衝して2万円超とならないようにということを理事会で検討確認して契約書に載せた。
 Cの電子化加算を日歯は認めていない。診療報酬とは別財源で財政支援をという考えである。


○梅村代議員(東海地区・愛知県歯)
 ―日本歯科医師会の医療政策について―

 大久保会長の会長選挙マニフェスト「歯科医療再生に向けての検討会」、「国民へのアピール」と日歯の事業計画(案)の関係と歯科医療活性化のための財源確保等を質問、介護施設等における歯科衛生士機能評価の確立を要望。答弁は大久保会長。

(大久保会長)歯科医療のあるべき姿を打ち出し、その上でそのために要する歯科医療費を提示していく。会長選挙の公約実現を2009年度日歯事業計画(案)の中で具体化する。政府与党があるべき歯科医療費の財源確保ができるよう、歯科医療が健康増進に結びつく、そのために診療所機能が重要であるとの主張を強める。都道府県歯・地区歯科医師会の協力で口腔保健支援センターを設け、住民に歯科医療の重要性をアピールし、そうした各地の活動を日歯で集約して、国民からの歯科医療への信頼感を増長するようにする。
 そして7兆円景気対策の一環として、産婦人科等の救急医療予算が講じられたが、厚労省以外の総務省、文科省他省庁の予算で歯科予算が確保できないかを検討する。


○金井代議員(北海道・北海道歯)
 ―日歯の地方における条例制定への姿勢について―

 北海道の「口腔の健康づくり8020推進条例」制定の動きの紹介に関連して、口腔保健法案制定の現状、地方の「口腔健康づくり条例」制定の日歯の姿勢と協力等を質問。池主常務理事が答弁。

(池主常務理事)地方における条例制定は日歯の方針。口腔保健法(案)
は、今通常国会提案に向けて「連盟」を通じて国会議員に働きかけ、現在法制局を交えて表現の打ち合わせを行っている。口腔保健法案制定の動きが千葉、静岡、長野等地方条例制定の動きにも効果をあげている。


○須之内代議員(四国地区・愛媛県歯)
 ―「医療安全にかかわる課題と取り組み」について―

 2007年4月から医療法改定に伴う歯科診療所の「医療安全確保」義務化に関して、@自治体の補助金、A日歯の研修プログラムの作成、B「外来環」算定実態と医療安全コスト要求等、C立ち入り検査の実態等について質問。高木常務理事が答弁。

(高木常務理事)@歯科医療安全管理体制推進特別事業に関する補助金は、8020、歯科衛生士対策など8項目と一括りされている。タイミングを逸せずに行政との折衝が必要。A今後検討する。B社会保険委員会が行ったモニター調査では、20%弱で算定。国全体としては、2009年6月頃に発表される「H20年度社会医療診療行為別調査」結果や施設基準の届出をみてみないと分からない。日歯は、前回の「5.9%の引上げ要求」の中で医療安全コスト補償をしている。C都道府県で立ち入り調査にバラツキがある。日歯は2008年7月に実態調査を行い、この結果を都道府県歯に知らせて対応している。


○矢嶋代議員(関東地区・群馬県歯)
 ―歯科衛生士の確保について―

 2007年9月の群馬県内の高校生進路調査結果で、歯科衛生士を理解し、受験希望者は、総数8,503人のうち113人と紹介し、受験雑誌で歯科衛生士の役割を紹介するなど日歯の歯科衛生士対策を質問。高木常務理事が答弁。

(高木)2006年度の厚労省調査で、未就業歯科衛生士は60%。リカバリ研修テキストを作成するなど、未就業歯科衛生士の活用をはかる対策を関係団体とにすすめている。全体としては、食べる、話す機能支援など生活医療としての歯科医療の役割についての国民へのアピールを強める必要がある。個別対策では、全国衛生士協議会の協力で高校生向けに歯科衛生士の解説DVDを作成している。また他の業種も努力しているので歯科衛生士、技工士の意識改革も必要。


○澁谷代議員(東京地区・東京都歯)
 ―公益法人制度改革に伴う日歯福祉共済制度の在り方について―

 第161回代議員会(08年9月)の答弁「保険業法適用除外と併行して、協同組合への移行、保険会社への移行等を精査中」の進捗状況等を質問。右田常務理事が答弁。

(右田常務理事)3月中に、答申が出る予定。方向性を出すためには次期執行部に判断を委ねて時間をかける必要がある。日歯は、掛け金も給付内容も現在水準を下回らないという「方針」で対応検討をすすめている。協同組合への移行にしても、保険会社への移行にしても多くの課題がある。
適用除外については、日歯として09年1月に要望書を作成し国会議員要請を行っている。こうした中で各県でも議員が動きはじめ、厚労省もそれに呼応して動きだしている。3年前担当に就任した時と比べて「ずいぶん変わった」との印象。


○五十嵐代議員(信越地区・新潟県歯)
 ―診療報酬の財源について―

 会長選挙マニフェストの具体化について質問。大久保会長が答弁。

(大久保)「歯科医療再生へ向けての検討会」と「国民への歯科医療アピール国民会議」を車の両輪のように機能させていく。前者の検討会では歯科医療のあり方、そのための歯科医療費はどうあるべきかを政策提言していくことを検討する場である。もう一つはその政策提言を広く国民に知らせていくための場である。医療費の財源確保は政治家の課題。そのために日歯は「連盟」とともに歯科医療の重要性を訴えて行く。具体化の工程表は今後だが、2010年度改定を目途に今秋までに、歯科医療のあり方(あらすじ)が提起できるよう、4月から「検討会」メンバーの選定に動き出す。
 経産省の全産業の雇用効果をもとにして歯科医療における雇用効果分析を行い、また目に見えない効果―「歯科医療によって生み出される生きる力」を検討会で分析し、提起していくつもり。


○浦田代議員(九州地区・熊本県歯)
 ―厚生労働省から基金本部への情報提供に対する日本歯科医師会の対応―

 1/7付「疑義解釈」が熊本県基金支部の審査会に示され、現場は混乱した。厚労省との信頼関係を保ちながら、主張すべきは主張するという姿勢で対応をとして、日歯の対応を質問。渡辺常務理事が答弁。

(渡辺常務理事)日歯として、厚労省に基金支部とともに、歯科医師にも周知するようにしないと混乱がおきると申し入れている。今回の疑義解釈通知は、日歯と継続協議中の案件を含めて発出権を有する厚労省が発出したもので残念。継続中の案件については今後とも改善を要望していくことに変わりない。



個人質問

○寺尾代議員(佐賀県歯)
 ―日歯の広報活動のあり方について―

 水虫薬などのTVコマーシャルが放映された翌日に、皮膚科外来が増えると医科から聞く。日歯のマスコミ対策は知らない患者が多い。TVCMなど国民に浸透する広報活動を質問。小谷田常務理事が答弁。

(小谷田常務理事)全国ネットのTVコマーシャル費用は高額なので、企業協賛が得られるか検討する。日医は4億5千万円の予算でTVコマーシャルを3本作ってオンエアしている。
 「ライオン」に協賛頂き、地方中心に6月(ムシバの日)、11月(イイハの日)に焦点をあて各10回ほど放映する予定にしている。また毎日新聞に意見広告を掲載した。


○田島代議員(宮崎県歯)
 ―口腔ケアのTV放映に阿智する隣接医学会との意思疎通について―

 宮崎県歯に地元局から「口腔ケアとインフルエンザ」特集番組に出演依頼がされ、了解した。しかし突然中止通告された。理由は昨年末の首都圏ネットのローカル番組で、肺炎やインフルエンザの予防に口腔ケアが効果的と放映したら耳鼻科咽喉科学会からクレームがついたからとして、隣接医学会との意思疎通を図る日歯の対応を質問。小谷田常務理事が答弁。

(小谷田)耳鼻咽喉科学会との接触はしていないが、精査して努力する。地元で医師会や行政との連携を行って全身の健康に果たす口腔ケアの役割の重要性の理解に努めていただきたい。


○高松代議員(大阪府歯)
 ―日本歯科医学会のあり方について―

 日本歯科医学会規則第9条の規定の日本歯科医学会長の委嘱を質問。大久保会長が答弁。

(大久保)歯科医学会の役割は、歯科医学研究を通して側面から歯科医療の役割や補足を行い支えることにある。歯科医療政策に口出しすることは履き違いである。江藤学会長への委嘱についてはその趣旨を踏まえて行う。


○中村代議員(愛知県歯)
 ―中医協・診療報酬関係―

 韓国歯科医師会長が表敬訪問された際の保険導入に対する質問の答「たとえ安くても保険導入すべき」を引用して、新規技術の保険導入の考え方、暫間被覆冠30点が導入されたが、厚労省に提出した医療技術評価提案書にはどのように要求したか、一次評価で削られたのになぜ二次評価で復活し
たのかを質問。大久保会長と渡辺常務理事が答弁。

(大久保)韓国歯科医師会長には、低い点数で導入されるとそのまま固定される。正当な点数で導入すべきと主張した。低点数の問題はマスメデイアを活用して国民にアピールすることが最大の課題。

(渡辺)新規技術の評価については、中医協の専門組織の調査会、具体的にはワーキンググループ(非公開)で行われる仕組みである。歯科医学会の提出内容は学会として非公開にしているが、それなり(保険点数)に近い点数での提案と考える。医科の外保連・内保連のように歯科医学会も厚労省に提出した要望書を公開されるよう希望する。


○三塚代議員(山梨県歯)
 ―日歯の基本姿勢と長期的展望について―特に、疑義解釈をめぐって―

 今回の疑義解釈の発出が厚労省と告示に逸脱、日歯との合意の反故、日歯の存在意義さえ失わせかねないのではないかなどと質問。大久保会長が答弁。

(大久保)大局的な見地から答弁する。解釈をめぐって厚労省と日歯の間でかみ合わず継続課題になっていた案件が1年間あった。これに対して私は、担当執行部には頑張れとエールを送る一方で、会長としてはどこかで、2010年度改定に尾を引きずらないよう、年度末までに(09年3月)幕引きをしないといけないと考えていた。そこが大局的にみて(私の判断の)甘いところであった。厚労省は、年度末でなく、年を越せないという立場であった。疑義解釈が出されると混乱するということで認めざるを得なかった。担当の責任ではない。告示からの逸脱という指摘はさらに議論を詰めて行く。


○山脇代議員(愛知県歯)
 ―歯科保険診療の矛盾―

 前述のように、全国保険医新聞歯科特集臨時増刊号に掲載された、次回保団連改定要求案を読み上げ、歯科保険診療の矛盾を指摘し、歯科医療の実態との整合性が図れるような診療報酬改善の対応を質問。歯科医学会の中に診療報酬検討会を設けるのかを質問。大久保会長が答弁。

(大久保)一律に定まる制度と個々の診療実態との矛盾を埋め、距離を短くするよう厚労省に主張しているが、今後も主張していく。制度矛盾の解消は最終的には財源確保の課題に結びつく。「検討会」を設けて歯科医療ビジョンを打ち出し、財源確保につなげていく。歯科医学会からも「検討会」メンバーに入ってもらう。「歯科医療総研」の調査研究課題も診療報酬に特化するなど、連携と総力体制で対処する。

 関連質問として、谷田野代議員(埼玉県歯)が今回の疑義解釈は日歯の疑義解釈委員会で検討されたか質問。渡辺常務理事はこれに答えて、今回の疑義解釈通知は疑義解釈委員会を開催しなくても対応可能とした。さらに渡辺常務理事は、疑義解釈委員会は、最近開かれていない。疑義解釈委員会は、新規医薬品や医療機器の検討しか行ってこなかった。診療内容に関わる案件も今後検討していくとした。


○橋本代議員(神奈川県歯)
 ―在宅歯科診療における歯科往診車の再評価について―

 2002年度の歯科訪問診療点数改定により、歯科往診車は廃れた。高まる在宅歯科医療の要望に応えるためにも復活をと質問。渡辺常務理事が答弁。

(渡辺)2008年改定で歯科在宅医療点数は評価された。しかし歯科訪問診療は10数%しか実施していない。訪問診療に対する評価が必要。歯科往診車の評価については、2002年度改定の経緯を分析して対応する必要がある。


○松浦代議員(静岡県歯)―保険外併用療養費制度について―
○飼馬代議員(埼玉県歯)―湘南宣言後の混合診療について―

 松浦代議員は、2010年度改定に向けて具体的に保険外併用療養費制度はどう対処するか、飼馬代議員は、湘南宣言の総括、今後の混合診療の方針について質問。渡辺常務理事が一括答弁。

(渡辺)混合診療は進めない。保険外併用療養費制度は推進するというのが、日歯の方針。歯科医療管理管通知でなく、保険外併用療養費制度に組み入れることが混乱や批判を解消する上で必要と認識。具体的には、歯科医学会や日歯総研の資料提供を頂いた上で対処する。中身がある程度固まってきた段階で都道府県歯を通じて会員の意見を聞く。


○阿部代議員(岐阜県歯)
 ―歯科医療崩壊と中期ビジョン―

 在宅歯科診療の推進と、歯科医療崩壊の危機を解消するためにも、「歯科診療報酬のあり方に関する現時点での考え方」(2007年5月)を発展させる必要があると質問。渡辺常務理事が答弁。

(渡辺)在宅医療の推進は厚労省も推進する立場、歯科訪問診療のタイムスタデイ調査結果も検討し、対応する。中期ビジョンは「検討会」の課題。支払い側委員からもわかりやすい歯科医療・用語の説明要望が出されており、対応する。

 阿部代議員から、答弁後に、臨床実態と異なる通知で歯科医療の現場は振り回されている。日歯に検討の場を設けてほしいと要望された。


○島田代議員(埼玉県歯)
 ―口腔保健法について―

 口腔保健法案の進捗状況と展望、実行法とするのか、政局に関係なく不退転の決意で成案をめざすべきとして質問。池主常務理事が答弁。

(池主)自民、民主両党とも制定の意向。日歯は自民党案の制定に向け法制局と折衝中。その段階で健康増進法との関係が聞かれるが、健康増進法で規定されている部分の重複は避ける、理念法か実行法かの違いは予算がからむか否かの問題。北海道や新潟県の条例は予算を確保していることも
あり、両面から追求する。


○小松代議員(広島県歯)
 ―食育指導に必要な栄養学の習得について―

 かかりつけ歯科医機能充実のためにも、日歯主催の栄養学の指導書やガイドライン制定について質問。池主常務理事が答弁。

(池主)食が口腔保健のキーワード。栄養士会や看護師会と連携して対応する必要がある。

 これに対して、小松代議員から再質問の形で、日歯として栄養学のガイドライン作成等の要望が出された。


○片山代議員(新潟県歯)
 ―特定健診・特定保健指導の制度改正について―

 咀嚼能力判定試験と唾液潜血試験を特定健診のオプションとして新潟県では導入したが、市町村では消極的。日歯に特定健診・特定保健指導の制度改正を要望してきた。進捗状況と日歯として歯科医療の対費用効果の説明マニュアル作成を質問。池主常務理事と大久保会長が答弁。

(池主)特定健診の典型例が新潟県のケース。全身の健康における歯科の役割をデータとして提供していく。

(大久保)特定健診・特定保健事業の見直しについては、現場の医療連携を強めて追求していく。マニュアル作成等についても検討する。口腔保健法案の制定、条例制定の動きも起きており、行政との歯科医師会との連携を強める必要がある。


○高峰代議員(沖縄県歯)
 ―「認定調査員テキスト2009」について―

 09年4月からの介護保険認定新方式に伴い、調査員が利用者から聞き取り調査する基準が変更になり、そのための「認定調査員テキスト2009」の内容も大幅な変更が行われた。高カロリーの輸液を受けている患者の場合は、食事介助が発生しないとして「自立(介助なし)」へと変更、歯磨き等を全く行っていない場合も、「自立(介助なし)」とされた。日歯はこの変更を知っていたのか、承知していたのであればどのような対策をとられたかを質問。池主常務理事が答弁。

(池主)介護認定分科会で日歯は口腔保健の重要性を主張してきた。認定調査員テキストの改定は事前に認識できていなかった。(問い合わせた結果)特記事項を活用していくとの方針でテキストを作ったとのことである。こうした考え方を周知徹底していく。マイナスだけとはいえない。

 この後、高峰代議員から「質問と回答にズレがある」として、「どこにプラス面があるのか」と再質問。池主常務理事は、口を通じて食べる重要性を介護認定分科会で主張し、認められつつある。今まで認定審査にあたって歯科の実績がなかった。ら特記事項に歯科や口腔保健の状態を書き込んでいくことが重要であると答えた。

 これに対し、高峰代議員から再質問が行われ、テキストの内容は容認できない。訂正を求めるべきだと主張した。池主常務理事は、訂正が通るかどうか自信がないが、やってみるだけやってみると答えた。

 このやり取りの後、地域保健・産業保健関連で関連の質疑応答が行われ、第1日目を終了した。

 宮村代議員(愛知県歯)は、特定健診に関連して愛知県医は法人をつくり3,000医療機関の登録で実施しようとしている。試算によれば平成20年度〜平成25年度の6年間で730億円の収入。1医療機関当り年間400万円となる。歯科における特定健診の導入に積極的意欲をもって対応すべき。一方梅村代議員(愛知県歯)は、特定健診・特定保健事業は、医療費適正化計画の一環で行われる。歯周病検査がその中に組み込まれると、歯周病治療とも付き合わされて歯周病点数も低くされる危険性があるとして、歯科における特定健診の積極的対応に反対した。また高橋代議員(神奈川県歯)は、介護の新認定方式に関連して箱崎副会長に岩手県歯の介護保険制度発足前の調査員の対応を問いただした。箱崎副会長はこの質問に答えて、調査員は認定グレード調査で手一杯であるとの印象を受けたとし、高峰代議員の質問に関連して、日歯として認定調査員テキスト2009改訂についての情報収集に手抜かりがあったとした上で、同テキストについては内容を精査し、対応していくとした。
posted by 某歯科医 at 19:46| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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